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国民生活センター、「中古車トラブル」事例を公表（2004年8月）
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20040804_2.html

【現状渡しに関するトラブル】

１．「現状渡し（保証なし）の中古車を購入直後、故障箇所が見つかり20万円の修理費用が発生した。
販売店に修理代負担を要求したが、応じないため返品したい。」

トラブル対処法のポイント：
①現状渡し販売（保証なし販売）は「販売した後は責任が発生しないという販売方法ではない。
②民法上瑕疵（かし）担保責任＊を販売業者に追及可能な場合も有る。
　（＊隠れた瑕疵があるとき、売主が買主対して負う契約上の責任）
③瑕疵（かし）担保責任が追及可能なケースの場合、無償修理に応じないまたは、修理不能なら契約解除も可能。

＊瑕疵（かし）担保責任とは
　　売買等の有償契約の目的物に隠れた瑕疵（通常人の注意をもってしては、発見できないような品質上の欠点）
　　があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことで、買主は売主に対し、損害賠償（無償修理など）を
　　請求するか、契約解除することができる。無過失責任。

トラブルにあわないためには
・現状渡し販売の場合には、その車両の状態を記した書面を交付してもらい、疑問点は徹底的に販売担当にたずねる
・リスク負担をしたくなければ、販売価格が割高になっても、「保証付き」販売の中古車を選ぶ。
・現状渡し販売について、販売業者側に誤解や知識不足があるケースが見られる。
　良質な中古車を厳選していたり、法律関係の知識や顧客対応のしっかりした評判のよい販売業者を選ぶ。

【メーター戻しに関するトラブル】

２．「購入後走行メーターの巻き戻しが判明。キャンセルを申し込んだところ、違約金が必要と言われた。」

トラブル対処法のポイント：
①ケースにより販売業者へ民事上（詐欺による無効、錯誤による無効）の対応を求めることが可能。
②ケースにより販売業者へ刑事上（詐欺罪）の責任追及が可能。

トラブルにあわないためには
・シートのへたり、ハンドルやシフトレバーなど手に触れる部分の磨耗状態を確認
・エンジンオイルやベルト交換時のラベルに記載された走行距離とオドメーターを照合する
・車検証の走行距離とオドメーターを照合する(2004年1月以降の車検通過車両)
・中古車オークションの走行メーター管理システムで照合する（オークション通過車両に限定、手数料1500円で利用可能）

【修復暦に関するトラブル】

２．「修復暦なし表示の中古車を購入したが、後に修復暦が判明したので、返品したい。」

トラブル対処法のポイント：
①いわゆる「事故車」は自動車販売業界では「修復暦車」といい、表示義務がある。
②ケースにより、民法の規定により「錯誤による無効」、「詐欺による取消し」の主張可能。
③ケースにより消費者契約法の規定により、「不実告知による取消し」を主張可能。

＊修復暦車とは
　　車体の骨格にあたる部位を修正及び交換することにより復元されたものをいう。
　　ちょっと擦ったり、ぶつけた程度で修理した場合は同規約でいう「修復暦車」ではない

トラブルにあわないためには
・信頼のおける販売店かどうか良く確認する。
・販売店で実際に車両を確認する際には、車に詳しい人に同行してもらい、試乗し、車の状態を確かめる。
・相場価格より不自然に販売価格が安い場合には注意が必要である。

【キャンセルに関するトラブル】

２．「申込金を入れて中古車購入の申し込みをしたが、新車を買うことにしたのでキャンセルを申し込んだところ、
　違約金が必要と言われた。」

トラブル対処のポイント：
①契約の成立時期を確認し、成立前ならばキャンセルが可能。
　ただし、車庫証明申請実費などの損害があれば、消費者の負担が必要。
②申し込みと同時に契約が成立するなど、独自の約款を採用している販売業者に高額な
　違約金を条件に解約に応じると言われても、必ずしも即支払う必要はない。
③自動車は、法令上クーリングオフの適用が除外されている。

＊クーリングオフとは
　　特定商取引法及び割賦販売法で定められた制度、契約上、署名・押印したあとでも
　　決められた期間内であれば無条件で解約できる制度

【消費者へのアドバイス】

① 事前の下調べを十分に行い、あせって契約しない。
　・販売業者の信頼性、車両状態の確認、保証制度の有無をチェックする。
　・疑問点は販売業者に質問し、重要事項は書面化してもらう。
　・契約をせかされても、注文書を持ち帰るなどして熟読する。
② 契約の当事者としてその責任の重さを自覚する。
　・安易に注文書に署名・押印しない。
　・登録や納税、自賠責保険への加入など、手続きの進行状況によっては実損が発生する場合もある。
③トラブルとなったら早めに消費生活センターに相談する。

消費生活センターに相談する
http://www.kokusen.go.jp/map/index.html

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最終更新日時：03/19/2003 23:07:58